リハビリに「時間は薬になる」という話。焦るうさぎとのんびり亀のメンタル学。

リハビリを続けていく中で、最近「時間は薬になるんだなぁ」と深く実感することがありました。我ながらなかなか良い視点だなと思いましたので、少し備忘録を兼ねて記事に残しておこうと思います。

リハビリに励む仲間たちをぐるりと見渡してみると、いつも気持ちがポジティブな人ほど、実は「待つこと」が抜群に上手いなと感じるのです。

脳卒中などで片麻痺になると、昨日まで当たり前にできていたことが急にできなくなります。 そうなったとき、失った機能を「一刻も早く取り戻そう!」と焦るタイプ(スポーツ選手のように寡黙に、ストイックに挑むタイプ)の人と、 「なってしまったものは仕方ない。今やれることをしっかりやっていくかー」と、のんびり気長に構えるタイプの人に分かれます。

一見すると、ただの「気の持ちよう」の話で片付けられてしまいそうですが、ある程度の時間が経ってから両者を見比べたとき、面白いことに気がついたのです。

実は、最終的な「身体の回復の度合い」だけで言えば、どちらのタイプも同じようにある程度の回復を果たしており、それほど大きな差はないように見えました。 例えば「歩く」という点で見ても、焦るタイプが早く歩けるようになる一方で、のんびりタイプも少し時期は遅れるものの、最終的には同じようにちゃんと歩けていたりするのです。

しかし、「気持ちの維持(メンタルの負担)」という点では、両者の間にもの凄く大きな差がありました。

焦るタイプはすぐに目に見える結果を求めがちです。そのため、周りと自分を比較して「自分はまだまだだ……」とネガティブに捉えやすく、ある程度のところで心が頭打ちになってしまい、なんとなくリハビリから遠のいてしまう印象があります。

一方で、のんびりタイプは良い意味で「できない自分」を責めすぎず、程よく現状を受け入れています。 仲間を作って和気藹々と取り組みながら、うまく回復した人を見つけると「それ凄いね!どうやったの?」と声をかけ、コツを教わって要領よく真似していくのです。

焦るタイプが「一刻も早く!」と自分を追い詰めるのに対し、のんびりタイプは「そのうちできるようになるさ」と、まるでリハビリの時間を一つの「旅」のように楽しんでいる。だからこそ、なんやかんやでコツコツと長く継続できている傾向にあります

まるで、童話の『うさぎと亀』や『アリとキリギリス』を混ぜ合わせたような不思議なお話ですよね。

心が受ける負担が少なければ少ないほど、長い付き合いになるリハビリにおいては、圧倒的に有利なメンタルを保つことができます。

私が言いたかった「時間は薬になる」というのは、長い視点を持つことで、目の前の小さな一喜一憂に右往左往しなくて済むようになる、ということです。

「来週には良くならなくちゃ」と自分を追い詰めるよりも、「来年くらいまでに良くなったらいいなー」くらいの、ゆったりとした気持ちで構えている方が、心も体もずっと健やかに回復していけるのではないでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました