今日は彼岸。春の柔らかな日差しに誘われて、今朝は少し早起きをしてご先祖様への挨拶に行ってきました。
実はここ数年、お墓参りからは足が遠のいていました。 脳卒中による左麻痺。我が家のお墓は小高い丘の上にあり、そこへ続く急な坂道は、今の自分には「とても辿り着けない高い壁」のように思えていたからです。
「足が不自由だから仕方ない」 そんな理由をつけて諦めていたのですが、今年はふと「行ってみよう」と心が動きました。
すると、どうでしょう。 あんなに高い壁だと思っていた坂道を、驚くほどいとも簡単に登り切ることができてしまったのです。
ゼーゼーと息を切らすこともなく、一歩一歩、自分の足が地面を掴む感覚。 丘の上の家族が眠る場所へ辿り着いた時、私は真っ先にこう報告しました。 「ここまで、自分の足で来れるようになりました」と。
リハビリの成果、そして今を生きている感謝。それをご先祖様に伝えている最中、不思議なことが起こりました。
ゼーゼーと息を切らすこともなく、一歩一歩、自分の足が地面を掴む感覚。 丘の上の家族が眠る場所へ辿り着いた時、私は真っ先にこう報告しました。 「ここまで、自分の足で来れるようになりました」と。
リハビリの成果、そして今を生きている感謝。それをご先祖様に伝えている最中、不思議なことが起こりました。
どこからともなく、数匹のシカが現れたのです。 それはまるで一つの家族のような群れでした。そのうちの一頭は、驚くほど近くまで寄ってきて、じっとこちらを見つめています。
「ずいぶん人慣れしているな」と思いましたが、ふと「これは、ご先祖様たちが姿を変えて会いに来てくれたのかもしれない」という思いが頭をよぎりました。
後で調べてみると、シカは古来より「神の使い」とされているのだそうです。 私の勝手な解釈かもしれませんが、あのご先祖様たちは、私が坂を登ってくるのをずっと見守り、そして「よく来たな」と労ってくれていたのではないでしょうか。
帰り道、ずっとこちらを見送ってくれていたシカたちの視線。 それは、私がこれまで抱えていた「できない」という心の重荷を、優しく溶かしてくれたような気がします。
「何で満たすか」が大事だと言ったコップの話。 今朝の私のコップは、ご先祖様の愛と、自然の神秘という「最高に綺麗な水」で溢れんばかりに満たされました。
リハビリは、体だけを治すものではない。 「行けない」と思っていた場所へ行き、「会えない」と思っていた存在に触れる。そんな心の冒険こそが、本当の回復なのかもしれませんね。

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