最近、私の家族が営む飲食店に、一人の男性客がやってきました。
年齢は40歳くらい。私と同じように、半身に麻痺を抱えた方でした。
私の家族は、日々リハビリに励む私の姿を一番近くで見ているので、その方の歩き方や仕草を見てすぐにピンときたようです。「もしかして、同じお体の大変さがあるのでは……?」と声をかけたところから、少しの間、会話が弾むことになりました。
その男性は、一人でふらりと旅行に出かけたりと、不自由な体でも「できること」には何でもチャレンジしている、とてもバイタリティに溢れた方でした。
家族が「一人でここまで来られるなんて、本当に頑張っていらっしゃいますね」と感心して伝えると、彼は照れくさそうに、でもハッキリとした口調でこう言ったのです。
「嘆いても何も変わらないですから。早く受け入れて、できることに集中しようって、生き方を変えたんです」
この言葉を聞いた時、私はハッとしました。
私の周りにいるリハビリ仲間を見渡してみても、回復が目覚ましい方には、ある共通の発想があることに気づいたのです。
回復のスピードを分ける「心のあり方」
ざっくり言うと、リハビリには二つのタイプの発想が存在します。
• 回復が早いタイプ:
「なってしまったものは仕方ない。じゃあ、今の体で何ができるか見つけていこう」
• なかなか進まないタイプ:
「なんで私だけがこんな目に……。元の体に戻してほしい」と、現状を否定し、嘆くことにエネルギーを使い切ってしまう。
この違いは、一見すると「性格が前向きかどうか」に見えるかもしれません。
でも、私はもっと深いところに本質があると感じました。
それは、起きた出来事を「受け入れ、許しているか」という点です。
「前向き」になるための、大切な手順
多くの人は「もっと前向きに頑張らなきゃ!」と自分を追い込みがちです。
でも、その前段階が抜けていると、心はすぐにガス欠を起こします。
「病気になった事実を、仕方ないと受け入れる」
「今の不自由な自分を、まずは許してあげる」
このステップがあって初めて、人は「じゃあ、次へ行こう」と本当の意味で前を向けるようになるのです。事実を許せないまま無理に笑おうとするのは、ブレーキを踏みながらアクセルを全開にするようなもの。これでは心も体も疲弊してしまいます。
共に乗り越えましょう
もし、発病して間もない方がこの記事を読んでくださっているなら、これだけは伝えたいです。
「なんで自分が……」と嘆く時間は、決して無駄ではありません。
でも、どこかのタイミングで「まぁ、なってしまったものは仕方ない。この体と一緒に歩んでいこう」とマインドセットを切り替えることが、巡り巡ってあなた自身の回復を助ける「最強の処方箋」になります。
事実は事実として、まずは許してあげること。
そこから、少しずつ「できること」を積み上げていきましょう。
この障害は、一歩ずつ取り組めば必ず何かが見えてくるものだと私は信じています。
焦らず、腐らず、共に乗り越えていきましょうね。
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