ご訪問ありがとうございます。脳出血で片麻痺となった、イソだんです。
僕は昔から本が好きなので、様々な本を読んでいますが、とてもおもしろくて勉強になった本があります。それは、ジル・ボルト・テイラーさんの「奇跡の脳」という本です。僕と同じように脳卒中になった人は、既に読んでいるかもしれませんね。
とても有名な本ですが、最近読んでいたら、ものすごい勉強になって、まだ読んでいない方に、ぜひ教えたくなったので、紹介を兼ねて、僕が学ん事を書いてみたいと思います。
既に読んだ方も、まだ読んでいない方も、良かったら最後まで読んでみてください。
著者のジル・ボルト・テイラーさんとは?
実はこの奇跡の脳の著者は、僕と同じ、脳出血に倒れた方です。37歳の朝、脳出血になりました。彼女は、全米を駆け回る前途有望な脳科学者だったのです。ハーバード大学で脳科学者として活躍していた彼女は、統合失調症の兄を救うため、脳科学の道へと進んだそうです。
第一線で活躍していた彼女は、ある朝、先天性脳動静脈奇形で脳の左半球に大量の血液が流れて、左脳の機能を失ったのです。
脳出血になったジル・ボルト・テイラーさん
脳出血になった朝、ジルさんは目の奥の激しい激痛で目を覚ましたそうです。あまり病気をしてこなかったジルさんは、とりあえず血行を良くすれば頭痛は収まる。と考えて運動器具に乗りました。しかし、身体がぎこちなく感じて違和感を覚えたそうです。まるで、心と身体が切り離されたような変な感覚に襲われたジルさん。
冷静になるために、シャワーを浴びようと浴室に入ると、シャワーの音がものすごい騒音に感じたそうです。「私の身体に何が起きたの?」そう思ったジルさんは、ある事に気づきました。
それは、いつも頭の中で行われているお喋りが消えていたのだそうです。「何が起きているの?」と言っても考えることが出来ません。さらに、壁と自分との境界線がわからなくなっていたそうです。
それでも、仕事に行くためになんとか身支度を整えていると、手足の生命力がなくなったかのようになり、気づくと右腕が完全に麻痺していて、ブラブラと垂れ下がっていたそうです。ここで、ジルさんは自分が脳卒中になったことにようやく気が付きました。
急いで病院に行かなければ!と思ったものの、この時の彼女には、助けを呼ぶことすら容易ではありませんでした。
司令塔である左脳が沈黙してしまったため、物事を順序立てて考えることもできなかったのです。「助けを呼ぼう!」と思っても直後には何をすべきかわからない。そんな状態だったそうです。悪戦苦闘しながら、何とか同僚に電話をかけて何とか病院に行くことができたそうです。
僕も助けを呼んだときは電話でしたが、うまく喋れなかったのを思い出します。
ジルさんは、左脳に大量の出血があり、言語や情報、記憶の繋がりを失ったのです。頭の中に必要な情報が入っているのはわかるのに、それを引き出す事が出来ない感じです。
自分が自分という感覚も失われていて、「ジル・ボルト・テイラー」は存在しないし、戻る事もないと感じたそうです。
その反目、心地よさも感じていたそうです。個体ではなく、宇宙と一体化したようなフワフワした感覚で、悟りの境地に達していたと言います。残された右脳が見せてくれた世界だそうです。
右脳だけの世界とは?
左脳を損傷したジル・ボルト・テイラーさん、右脳の機能だけの意識は大きく変化していました。左脳の「やる」という意識から右脳の「いる」の意識へと変化していたのです。その世界は、考えがなくて「今ここにある」という世界。何も考えられなくなり、ただ宇宙と一体化したような心地よい空間だったそうです。その感覚はジルさんに深い安心感と安らぎを与えてくれたそうです。
左脳は読み書きや分析、記憶など論理的思考を司っています。反対に右脳は、イメージや直感、ひらめき、創造性などを司っています。そのため、他人の会話はわからないのですが、その人の表情などから多くの事を感じ取れていたそうです。また、他人の目には見えないエネルギーなども感じ取れていたそうです。なので、本当に優しい人とそうでない人の違いなども敏感に感じていたとの事。
その後、何度も手術をしながら回復に向っていったそうです。この時ジルさんは、失った機能を取り戻すために、歩き方や話し方などをイチから学びなおしたそうです。そして、出来ない事に目を向けるのではなく、できる事に注目する事で回復できる事を知ったそうです。
回復のみ込みが無かったにも関わらず、クヨクヨせずに小さな成功を一つ一つ喜んで取り組んだそうです。生きている事に感謝しながら、決して諦めずにリハビリをコツコツ続けていったのだそうです。こうして努力を積み重ねた結果、不可能と言われていた、歩行もできるようになり、4年後にはスムーズなステップで歩けるまでに回復したそうです。そして、ジルさんは8年の年月をかけて左脳の機能を取り戻すことに成功しました。
やはり、周りが出来ないと言っても、本人が諦めずにコツコツリハビリを続けていれば、いつかは機能を取り戻すと思いました。この本で勇気をもらいましたね。
終わりに
この本では、脳科学者ならではの、右脳と左脳の機能の違いや右脳の不思議な感覚や左脳との上手な付き合い方、そして、脳を上手く使って幸せになる方法などが語られています。
とてもおもしろくて勉強になりました。まだ読んでいない方はぜひ読んでみてください。脳の素晴らしさを知り、ますます回復できる希望をもらえる本ですよ。おすすめです。
↑こちらもジル・ボルト・テイラーさんの本です。こちらも面白かったです。でも、最初に読むなら、奇跡の脳がおすすめです。
脳卒中になった事は、ある意味とても凄い経験なのだと思える本です。希望にもなるので、読む価値はあります。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
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